場所は二条駅前です。
吹雪でとても寒かったですが、たくさんの方に署名をいただきました。
ご協力ありがとうございました。
2017年4月27日京都市長 門 川 大 作 様日本自立生活センター 代表 矢 吹 文 敏「終活リーフレット」及び「事前指示書」の配布中止、回収を求める意見書貴職におかれましては、市民の福祉向上のために日夜ご奮闘され、特に障害者福祉にも先駆的に取り組まれていることに敬意を表します。私たち「日本自立生活センター」は、障害者による障害者のための障害者運動の拠点として1984年に設立し、「どんなに重い障害があっても、一人の人間として市民として、地域社会の中で『尊厳ある命と生』を全うすること、それができる環境になること」を目ざしている障害者団体です。私たちは、京都市において4月から配布され始めた「終活リーフレット」を読み、私たち重度障害者の「命と生」を否定され、「生の尊厳と心」を深く傷つけるものであったことに驚き、愕然としました。私たちの周りには、人工呼吸器や胃瘻等の医療機器を使用しながら地域で生活する仲間が多く、周りの人たちと共に、自分の「命」や仲間の「生きる」ことについて向き合い、「人間の生は尊厳あるものであり、大切な命であること」を常に訴えてきました。今回、突然に配布された「終活リーフレット」は、百歩譲って一般的に解釈すれば、高齢者に向けて「元気なうちに遺言を考えたり、自分の財産や死に際を自己決定しておくべきである」ということの啓蒙であるのかも知れませんが、若くして医療ケアを受けながら日々命と向き合っている私たちにとっては、「(あなた方の)生は無駄であり、早々に死の選択をすべきである」と宣告され、私たちの地域における自立生活そのものを全否定することのメッセージを行政の力によって社会にばらまかれた思いであります。安楽死や尊厳死問題なども含め「障害者なんて産まれてこなければ良かった」とか「心ない扱い」を受けることなど、連続的に差別が繰りかえされ、私たちは命の選別を幾度となく問われてきました。社会は、私たちをいつも「社会福祉だけの世界」に閉じ込め、障害者を排除したいというメッセージで溢れています。私たちは「生きる」ことを選んでいます。自分の置かれた状況と仲間、家族、支援者、医療関係者などと共に悩みながら生きてきましたし、これからも生きていきます。今回の「終活リーフレット」は、「終活」とか「終末」いう言葉の定義も説明もないままに、早くから遺言を書いておきなさいと督促するものであり、これは、元気な健常者の発想以外の何ものでもなく、大怪我や難病などで病院や在宅で闘病している私たちの仲間にとって精神的に著しく傷をつけるものであります。「生きる」ということ、「命」というものについて、これまで真剣に考えてこず、全く経験や知識や情報がない人たちに、自分の命の選択をさせて良いのでしょうか。人は誰であれ「死に対して常に揺れるもの」であり、一瞬を切り取って「自己決定」を迫るものでは無いはずです。今、行政が行うことは、拙速な「死」への勧めではなく、どんな状態にあってもすべての市民が「尊厳ある生活」を送り続けることを支援することではないでしょうか。今回の「終活リーフレット」および「事前指示書」は、医療関係者、宗教家、司法関係者などの説明もないまま、行政機構として上から目線の一方的なものであり、あまりにも安直なものであり、極めて不適切なものであります。私たちはこのリーフレット及び事前指示書を即刻配布中止、回収を求めるとともに、内容に関してはもっともっと十分な説明のもとに別の方法で実施すべきものであると考え、抗議ならびに意見を申し上げる次第です。以上