第27回「国際障害者年」連続シンポ「障害で私を隠さないで。私は人間、私は女」

3月16日、第27回「国際障害者年」連続シンポ「障害で私を隠さないで。私は人間、私は女」が京都テルサにて行われました。  以下に簡単な報告をさせてもらいます。

今年のテーマは女性障害者問題。国レベルの差別禁止法や自治体レベルの差別禁止条例の制定がなされようとしている中で、その動きを前進させ、これまで取り上げられることが少なかった女性障害者の問題ついて条文に加えていきたいという趣旨で行われました。


午前中の基調講演の講師は、関西大学教員の加納恵子さん。加納さんは内閣府の委員として差別禁止法の制定のために動いてこられました。女性障害者が現行の法と制度のはざまにおかれ、権利侵害への対策がとられてこなかったこと、差別禁止法・条例がそのきっかけになるべきだとのお話でした。

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午後は、京都府の差別禁止条例づくりの経過報告と今後の課題について、策定に関わっている委員である矢吹さん、村田さん、府の担当職員である高宮さんから発言がありました。条例制定にむけて、連日各種の会議が開かれるなどハードなスケジュールの中で、より先進的で内容豊かなものを作ろうとする熱意が伝わってきました。

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続いてシンポジウムに入り、まず、神戸Beすけっとの藤原久美子さんとDPIの米津知子さん、JCILの香田晴子さんからお話がありました。


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藤原さんは視覚障害者として出産、子育てをしてきた経験から、女性障害者の「生きづらさ」をユーモア溢れる語り口で話されました。


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米津さんは、70年代からの女性解放運動に携わってこられ、そこでの障害者問題の扱いが不当だったこと、女性解放運動と障害者運動が手を携えることが大事だと訴えられました。

香田さんは、女性障害者問題にとり組む当事者に重度の人や言語障害がある人が少ないことへの疑問を投げ掛けました。
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加納さんや他のパネリストの追加コメントのあと、会場からの質疑や意見聴取を受け、シンポは終了。
参加者は約100人。東京や富山など遠方からの参加もありました。皆さんありがとうございました。