ドイル・トランジッション・センター

おはようございます。
今日は視察の初日。
最初は、ドイル・トランジッション ・センターを訪問しました。
障害のある人が、高校を出た後で、社会で生きていくための力をつけていくための、高校→社会の移行期を支えるセンターです。
政府の教育関係の予算によって運営されています。

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ここに通うのは、高校過程の後、18才から22才までの、障害のある人たちです。
学校→社会の移行は、日本でもとても大きな課題です。
いわば、学校おえたら、障害のある人たちの多くは社会に放りだされるような状況です。
そこの移行を丁寧に時間かけてやっていこうというプログラムです。

ここの二本柱は、
independence
employabilty
自立と雇用の可能性の開発です。

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飲食業について学ぶクラス

特に、「自立生活スキル」のためにプログラムがたくさん用意されていたところが、驚きでした。
清掃や飲食業、あるいは事務作業の仕事のクラスなど、職業訓練に似たクラスはわりと予想されます。
けど、自分がこれから一人で自立して生きていくために、生活のスキルを身につけるトレーニング、たとえば、
日用大工D.I.Y、キッチン仕事、縫い物、ガーデニング、ヘルプサービスの使い方などなどのクラスがとても充実していたことは、新鮮な驚きでした。
仕事に適応する力をつけるのと同時に自立生活スキルを身につけること、それがこのトランジッションスクールではとても大切にされています。

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「自立生活」が、こちらでは、運動という側面のみならず、教育プログラムの一環にくみこまれてるんだな、と思いました。

「自立は成功の鍵」
「生徒はみんな、社会の生産的メンバーの一員になることによって自己肯定感を高めるためのスキルを身につける」
「自立生活キッチン」
などの言葉がいたるところに貼られていました。

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日本の重度の障害者たちが展開してきた、できるできないではかるな!というようなある種の開き直りを伴う価値観の転換を示す「自立生活」とは、少し違います。

でも、自立の捉え方がとっても、きめこまやかです。
運動における価値観の転換の後、どう生きていくのか、そこの部分が教育の中でプログラミングされてるんだな、という印象です。

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日用大工D.I.Yの教室。ネジ回しからドリルの使い方、蝶番やドアノブのつけ方、イスのつくりかた、いろんなことを学びます。D.I.Yが重視されてるアメリカならでは、という印象をもちました。

他、マーケティングファイナンスのクラスもあって、興味深かったです。
ここニ、三年の動向として、就労への重点化の動きがあるようです。

とりいそぎですー

渡邉